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女川のうまい!を世界へ。/ 鮮魚販売・水産加工・冷凍品製造販売・CAS凍結 ほたて・ほや・さんま

導入事例6/東京・フレンチビストロ「イレール 人形町」様


取材先 : イレール人形町
ご担当者 : オーナーシェフ 島田 哲也 様

美味しいものを探していたら、たまたま女川産だった

今回のメニューは「女川産ホヤ・ホタテ・エビの燻製 オマール海老のビスク仕立て」です。今回は「鮮冷ほや刺身」「鮮冷ほたて貝柱」に加え、海老を燻製にしたものを使っています。その取り合わせにオマール海老の出汁と生クリームを合わせてビスク仕立てにしました。野菜はブロッコリーとスナップエンドウとインゲン、上に乗せたハーブはディルです。

ほやとほたてを一緒に使ったのは、産地が一緒ということもあります。何かを二つか三つのものを組み合わせる時に、フランス語では「メドレー」と名前をつけるのですが、そのイメージで、今回はほやとほたてをつなげるために、三つ目の食材として海老の燻製を使いました。燻製の香りが料理をひとつにまとめる役割を果たしています。

産地については、メニューに書くなどしてお客様に伝えています。ただ、イメージとしては、それは後からついてくるもので、最初からその産地ありきといった選び方はしていません。いいものを探していたらその産地のものだった、ということです。例えば野菜は松戸から仕入れていますが、それも食べて美味しかったのが、たまたま松戸産でした。今回のほたてとほやも、たまたまそれが女川産だったわけです。もちろん水揚げしたものを東京に持ってきてから加工するのと、産地で加工するのでは意味が違います。そこはやはり鮮冷さんとしての強みだと思います。

解凍方法から引き出される本来の濃い旨味

実はこの料理では「鮮冷ほたて貝柱」の解凍に二日かけています。最初は冷凍庫から出して表面にコーティング状になっている氷を洗い流し、網に乗せて冷蔵庫の中に一晩置いて解凍します。ここではラップもかけず、冷蔵庫の中でもわざと風のあたる所に置いて表面を乾かします。次に溶けたものをペーパーに包んで保管し、そこから大体二日くらいで使い切っています。

溶かしたては水分が多く、味も薄めです。これは食材全般に言えることですが、水分を先に取ってあげることによって味が凝縮されます。粗い言い方をするならば少し熟成させる感じです。特に魚介は、鮮度のいいものは歯ごたえは良くても香りと味はまだ出てきていないので、熟成することで味が濃くなるのです。もちろん方法を間違えると腐敗につながってしまうので、そこが難しい点です。これはどちらかと言うとフランス料理の技法です。日本ではみずみずしいフレッシュなものが好まれる傾向がありますが、フランスでは逆にその状態は「まだ美味しくなっていない」と言われます。

こうして少し水分を抜いてから焼くことで、「鮮冷ほたて貝柱」の本当の味がより引き立ってきます。濃厚な甘みとほたての香りが強くなり、舌に張り付くようなねっとり感が出て、これはうまいなあと感心しました。生で仕入れたものよりも味が濃くなりますね。みずみずしいものは、表面がツルツルしているので舌に触れている時間が短いのですが、僕が欲しいのは舌にまとわりつくような旨味。その点「鮮冷ほたて貝柱」はすごく良いです。ソースもしっかり絡んで余計に美味しく調理ができます。

10年前からCAS凍結の食材は使用しており、ホワイトアスパラガスや手長海老などは今も使っています。水分の多いほたて貝柱は、CAS凍結技術の良さが活かされる食材だと思います。溶かした時のドリップの量からもわかりますね。