CASほや刺身 導入事例7/東京・香港料理「申申」西麻布店 様
ご担当者 : オーナー 大島 申申 様
自慢のネギ油や醤油、「ほや」は私房菜秘伝の味とすべて相性が良かった
今日ご用意した料理は「ほやのオイスター炒め(蠔油香炒海鞘)」。店舗で普段から提供しているメニューです。「鮮冷ほや刺身」をそのまま戻し、一回下拵えとしてお酒などで下味をつけています。そこに片栗粉をまぶし、カラッとした食感のために二度揚げしました。基本的な味付けはにんにくとオイスターソースが決め手になります。中華では「爆鍋」と呼ばれる調理法で、最初にサッと炒めてにんにくの香りを出し、そこにオイスターソースと自家製の醤油、高湯(カオタン)や上湯(シャンタン)などスープ類を加え味を調えたら、揚げたてのほやを加えて手早く炒め、片栗粉で少しとろみをつけて完成です。
シンプルな調理法ですが、決め手は二つあります。まず自家製のネギ油。上質のサラダ油を選び、手の込んだ作り方をしているこだわりの品です。これを最後にかけてあげることで、もっと香りが増します。もうひとつは、ニラのみじん切りと赤パプリカ。ニラの香味とパプリカの甘味は相性がよく、彩りも加えてくれています。
試食をした時に、調理した「ほや」とオイスターソースとの相性がすごくいい、ということに気づきました。炒めてみると自家製の醤油やネギ油ともとても合う。つまり「ほや」のために何かを特別に選んだというよりは、元々の「うちの味付けのこだわり」とすべて相性が良かったのです。当店の味付けは広東風ですが、基本は「私房菜(プライベートキッチン)」。自分たちの味付け、自分たちのやり方を提供しています。例えば他の油だったら、ここまでおいしくはならなかっただろうという自信はあります。
「牡蠣みたい」ふんわり食感メニュー開発を実現させた扱いやすさ
ありがたいことにお客様からの評判も良く、普段はほやは苦手とおっしゃる方でも、”ふわふわ、もちもち”とした食感が「牡蠣みたい」とおっしゃって下さいます。もともとほやの柔らかい部分は牡蠣の歯ごたえにそっくりなのですが、さらに一度竜田揚げ風にカラっと揚げてから炒めることで、水分や旨味が凝縮されて、ふんわりとより牡蠣に近い仕上がりになっています。むしろ、ほやがもともと好きで、独特の風味を期待されている方には、ちょっと物足りないくらいかもしれませんが、最初に知ってもらうメニューとしては良かったと思っています。
「鮮冷ほや刺身」は、まずとても冷凍状態が良いことに驚かされました。とは言っても、一度誰にでも食べやすいよう下拵えをするので、小分けのパックになっているのは使いやすくて助かります。すぐに出ない時にはさらに一人前ずつに分けて再度冷凍保存します。それでも充分に状態を保つことができています。
それと、剥いた状態で提供されていて扱いやすいところも、すごくいいと思います。ほやを殻付きの状態からひとつひとつ捌くのは大変です。「鮮冷ほや刺身」であれば、質のいい剥き身からメニューを考えることが出来るので、いろいろな分野の料理でも使われやすいのではないかと思います。食材としての普及にもつながるのではないでしょうか。
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